引越し屋さんが家財や家屋を壊してしまった!
2016/04/10
引越し屋さんは引越し屋さんというだけあって、その道のプロです。
でも、ときには失敗します。
だって人間だもの。
3月、4月は引越し屋さんにとって、本当に忙しい時期です。
帰社時刻が夜の9時、10時になるのは当たり前で、それから日中引き取ってきた長距離便の荷物を梱包し直して、長距離専用トラックに積み替えたりすると、てっぺん過ぎてます。
新しい朝もすぐやってきますので、この時期ばかりは、会社で寝る事もよくあります。
そんな時、こんな仕事はもう辞めてもっと楽な仕事に就こうとこの時期は思うのです。
そして、次の年のこの時期もまた同じ事を思うのです。
きっと私だけではないはずです。
そんな理由から、引越し屋さんは疲れています。
その為、タイトルの様な事になるわけです。
そんな時、つまりお客様の家財や家屋を壊してしまった時という事ですが、引越し屋さんの対応は会社によって様々ですが、基本的に修理できるものは修理、そうでないものは新品や代替品を購入してお渡し、また物によっては、購入価格から減価償却された残りが支払われたりするという事になります。
これは、ほとんどの引越し屋さんが保険会社の運送保険等に加入している為です。
この辺の折り合いについては、引越し屋さんとの交渉次第ですので、正論で根気強く攻めます。
半年くらい解決しないことも結構ありました。
引越し屋さんは、お客様の家財や家屋を壊してしまうと、保険屋さんも簡単には払ってくれないので、まずどの様に処理しようか過去の経験も踏まえて考えます。
たとえば、エアコンを壊してしまった場合だとどうでしょうか?
3月~5月くらいだと、地域にもよりますが、エアコンを使用する頻度が少ないかもしれませんが、暑い時期や寒い時期はエアコンが無いと生活に支障が出るため修理に緊急性がありますよね。
そんな時期にエアコンを回収して修理後お届けしますと言っても、お客様は納得されないので、すぐに修理業者を手配して早急に修理を行いますとか、新品を手配するなど誠意を見せなくてはなりません。
ですので、この様な場合は意外と誠意を持って対応してくれます。
まれに、エアコンに外傷がないから、当社で壊したかどうか分からない。
だから、電化製品の内部保障はできない、と言ってくる引越し屋さんもあります。
また、引越し屋さんはこの様な場合の保険に加入しているとお伝えしましたが、外傷が無い場合は保険適用外だから、対応できないなどと、言う会社もあります。
実際に保険屋が支払わないケースも結構ありますし、お客様は何とかしろと言うし担当者は板ばさみになる事が多いです。
また、壊してしまった現場の作業員も、給料から天引きなど、金銭面でペナルティが発生する事があります。
この様な理由から、壊してしまったものを隠す、いわゆる隠蔽が行われる事もあります。
たとえば、冷蔵庫ですが、少しぶつけただけですぐにへこんでしまいます。
こんな冷蔵庫の寸法通りに設計されるお宅は珍しいですが、この様な設置場所へ搬入する冷蔵庫の前面以外に傷をつけてしまった場合、引越し屋さんは9割がた黙って内緒にします。
つまり、傷をつけた事を隠蔽します。
なぜかと言うと、一度設置してしまったら、冷蔵庫を引っ張り出さない限り、見えないからです。
通常、一度設置した冷蔵庫は動かしませんよね。
大掃除なんかでも、動かして裏側や側面を拭くなんて方はいないと思います。
その為、バレない傷をつけてしまった場合、黙っているのです。
冷蔵庫だけではありません。
タンスや洗濯機にも同じことが言えます。
傷をつけてしまった部分が壁際になる場合はやはり、黙っています。
特にタンスの場合、材質の特性上、梱包を剥がす際、タンスの側面下部がめくれてしまう事が多々あります。
そのような時、めくれてしまった場所がレイアウト上、壁際にならない場合はどうするのでしょう?
当然、謝罪して、修理なりするところなのですが、ブラックな引越し屋さんは、コンセントの位置関係や生活導線の影響が懸念される等とうまい事を言って、レイアウトを変更してめくれた破損箇所を隠してしまうのです。
または、木工用ボンドなどですぐに補修して破損など無かったかの様にしてしまいます。
では、この様な隠蔽工作が行われない様にするには、どうすればよいのでしょうか?
それは、しっかりと作業に立ち会うことです。
常に監視しましょう、と言うことではなく要所は必ず確認するという事です。
引越しの搬入中、よく搬入したばかりのダンボールを開梱する方がいますが、引越し屋さんとしては、非常に迷惑で効率も悪いです。
引越しの搬入作業は、まず大きな家具からになります。
その後、ダンボールや小物になるのですが、搬入したダンボールをその場で開けられると、積み重ねていく事ができません。
すると、荷物が置けなくなってしまい、作業が進みません。
広いお宅ならそれでも構わないのですが、狭い日本の住宅ですので、引越し作業中は効率よく作業できるようにしたいです。
また、ダンボールや小物が搬入されると、足の踏み場がなくなる事がほとんどです。
そうなる前に、大物家具の傷や配置を確認した方が良いという事です。
もちろん、その後は、小物の傷も確認します。
特に衣装ケースは上部のふたが割れていることが多いです。
引越し時トラックに積み込む際、積み重ねる事がほとんどで、輸送時の衝撃で割れてしまうのです。
この様な事から、引越しにトラブルはつきものです。
私も、以前、お客様の転居先にバックでトラックを突っ込んだことがあります。
さすがに前進ではないですよ。
赤い鉄筋が見えていました。
助手の誘導合図は見えませんでした。
引越しの際、何かトラブルや壊れている等、発見した場合は時間を置かず、すぐ連絡する事をおすすめします。
次回は、引越し屋さんにご祝儀って渡した方がいいの?という事についてお伝えしたいと思います。